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2009年11月22日

マスクのウイルス捕集効率


世界中で猛威を振るう新型インフルエンザであるが、このほど米英の病院で治療薬タミフルの効かないタミフル耐性をもつウイルスが見つかったとのことだ。

米英でタミフル耐性「新型」ウイルス発見
【ワシントン=山田哲朗】米英の病院で20日、インフルエンザ治療薬タミフルに耐性を持つ新型インフルエンザのウイルスが入院患者から見つかった。複数の患者が同じ場所で発症したことから、耐性ウイルスが人から人へ感染した可能性が高い。


特効薬タミフルが効かないとなると、今後、新型インフルエンザ対策は新しい局面を迎えるかもしれない。

一方、国民生活センターから「ウイルス対策をうたったマスク −表示はどこまであてになるの?−」と題したレポートが発表された。

報告書では ウイルス対策をうたったマスク15銘柄(プリーツ型9銘柄、立体型6銘柄)を対象に、マスクのフィルター部の性能や着用時にできる顔とマスクの隙間から空気がどの程度漏れるのか等を調べまとめている。その結果、N95 マスクの基準となるフィルター部の捕集効率が95%を超えたのは次の3製品。





使い捨て フルサポートマスク 株式会社N&N コーポレーション





DR.SACCI インフルエンザ 立体型マスク  クー・メディカル・ジャパン





micro CATCH MASK ミクロキャッチマスク 株式会社シンコー

その中でも使い捨てフルサポートマスクは漏れ率も平均40%と一番低く、捕集効率・漏れ率ともに最も優秀との結果が出た。一方、Dr.Sacciインフルエンザ立体型マスクは捕集効率は高いものの、隙間ができやすく漏れ率が平均84%に及んだ。そしてミクロキャッチマスクは捕集効率95%以上、漏れ率平均58%という結果が出た。

但し、最も優秀だった使い捨てフルサポートマスクは密閉率が高いため、その分息苦しさを感じる人が多く、長時間の使用は難しいとのことだ。

報告書ではまとめとして消費者に対し「症状がある人は咳やくしゃみによる飛沫の飛散を防ぐために積極的にマスクを着用するようにしよう(咳エチケット)。一方で、ウイルス対策をうたっていても、フィルターの捕集効率には差があることや、実際に着用した場合にも顔とマスクとの間には隙間ができることから、マスクをすることによってインフルエンザなどの感染を完全に予防することはできないと考えられるので、マスクの効果を過信しないように」と呼びかけている。

やはり昔から言われている通り、マスクというのは感染することを防ぐよりも、他人に感染させないために着用するもののようだ。

本当に新型インフルエンザの感染を防ごうと思ったらこんなマスクが必要なんじゃないだろうか?





商品説明

致死性神経ガス、タブン、サリン、ソマン、マスタードガス、 放射性の核物質,毒性原子粒子・ガス、ウィルス、 細菌を含めてすべての化学兵器物質や生物化学兵器から人体を保護します。さらに数多くの有害化学物質、多くの産業有機ガスや気化ガス、ダイオキシンや硫化 水素のような産業廃棄ガス、蟻酸のような有機酸と無機酸、等から人体を保護します。

注:)報告書のフィルター捕集効率の調査には0.06〜0.1μm の塩化ナトリウム粒子を使用した防じんマスクの規格に基づく方法を使用。

【参考】国民生活センター
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2009年11月21日

パッキャオ 選挙に出馬か? - 2010年フィリピン総選挙 ‐


11月14日にWBOウェルター級の世界タイトルマッチで対ミゲル・コット戦を12R TKOで勝利し、5階級制覇を果たしたマニー・パッキャオ(Manny Pacquiao)であるが、帰国して間もない21日、今度は下院議員選挙への挑戦を語った。

マニー・パッキャオ本人によると、2010年5月に行われるフィリピン総選挙で、ミンダナオ島サランガニ州(Sarangani province)から自らの政党People’s Champ Movementを率いて下院議員を目指すことは100%確実であるとのことだ。出馬にあたって、他の政党と協力するかどうかは未定。

同政党の他の候補者の立候補申請が終わり次第、本人も申請を行うとのこと。

パッキャオの国政への挑戦はこれが初めてではなく、2007年にはジェネラル・サントス市から下院議員へ立候補し、地元の有力政治家ファミリー出身の女性カストディオ(Darlene Antonino Custodio)に139,061 vs. 75,908の大差で敗れている。パッキャオは以前からボクシングを引退した後は政治家になりたいと公言していた。

【参考】Pacquiao confirms run for congressional seat
posted by philnews at 21:14 | Comment(0) | TrackBack(0) | フィリピン大統領選挙 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年11月19日

火遊び火災、7割はライターが原因 −ライター法規制へ?−

火遊び火災、7割はライターが原因

東京都の報告によると、過去10年間に起きた12歳以下の子供の火遊びによる火災のうち、7割以上はライターが原因で、5歳未満の子供の場合、死傷者が出る確率は8割に上るという。

13日に茨城・水戸市のアパートから出火し、2歳と1歳の幼児が死亡した火事でも、火元とみられる寝室にライターが落ちており、警察はライターでの火遊びが原因ではないかとみている。

こういった火災を防ぐため、東京都は18日、「ライターに子供が操作できない安全装置が必要」とする報告書をまとめ、19日にも消費者庁と経産省に新たな法規制を求める意見を述べる予定。
http://news24.jp/articles/2009/11/18/07148093.html


『ライター法規制を』 商品安全対策協が都に提言 火遊び火災多発受け

子どものライターの火遊びで起きた火災が多発している問題で、有識者でつくる都の商品安全対策協議会(会長・詫間晋平くらしき作陽大学教授)は十八日、 「子どもが簡単に操作できないようにする対策が早急に必要」として、危険なライターの法規制を国に求めるよう都に提言した。これを受けて都は、消費者庁や 業界団体に対策を要望する。

都によると、国内に出回るライターの約九割を占める使い捨てライターが対象。ライターの火遊びによる火災が都内で十年間に五百三十九件に上り、死傷者も多いことから、安全対策を協議会で検討していた。


このニュースだけを読むと、いかにも子どもの火遊びが火災を引き起こしているかのような印象を受ける。そして、その原因は使い捨てライターであり、新たな法規制の必要性にも頷いてしまいそうになる。

しかし、そもそも、子どもによる火遊びは火災の主な出火原因なのだろうか?

shukka genin01.jpg
出火原因

平成19年中の総出火件数5万4,582件のうち火遊びによる出火件数は1878件、全体の3.44%に過ぎない。出火原因として多いものは放火(6,558件)、こんろ(6,080件)、たばこ(5,707件)、放火の疑い(4,584件)の順となっている。(平成20年版 消防白書)

つまり、ここでわかるのは、子どもによる火遊びは主要な出火原因ではなく、むしろ大人のたばこの方がずっと火災の原因となっているということである。

では次に、そもそも火遊びによる出火は増加傾向にあるのか?という問題を考えてみたい。今は少なくても、今後、火遊びを原因とする火災が増加していくようなら、事前の対策の必要性もあるからだ。

risk0412-b.jpg
http://taishitsu.or.jp/risk/risk0412.html

「火遊び」の出火件数の暦年経過のグラフを見る限り、火遊びを原因とする火災が多かった70年代後半と比べれば、ほぼ3分の1程度に減少している。火遊びを原因とする火災が近年増加傾向にあるわけではないようだ。

もちろん、近年は少子化しているから、子どもの数自体が少なくて、火遊びによる火災も減少しているんじゃないか?との疑問も浮かぶ。そこで次に見ておきたいのが日本の子どもの数。

number of children.JPG
http://www.stat.go.jp/data/jinsui/topics/info169.htm

確かに70年代末の子どもの数が現在と比べるとずっと多いのがわかるが、それでもせいぜい1.5倍程度に過ぎない。

70年代は今と比べて子どもの数は1.5倍なのに、火遊びを原因とした火災の発生件数は3倍あったということになる。昔の方が火遊びも、それを原因とした火災も多かったことが伺われる(その頃はマッチを使ったかもしれないが)。


以上から、火遊びは火災の主要な原因ではないし、近年増加傾向があるどころか減少傾向にあるし、なおかつ、子どもの人口比に対する火遊びを原因とした火災の発生件数自体も減少していることがわかる。

冒頭のニュースから受ける印象とは大違いだ。

もちろん、割合は少ないとはいっても、火災をできるだけ防ぐこと、そしてライターが安全になること自体は歓迎すべきことだというのは言うまでも無いが、今回の報道に関しては、誰も反対できない課題を掲げて、判断に必要なデータを示さず、メディアを使った印象操作を行って法規制に持ち込むというやり方はあいかわらず変わらないようだ。
posted by philnews at 19:02 | Comment(0) | TrackBack(0) | 社会 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年11月17日

フィリピン大統領選挙 世論調査

パルス・アジア(Pulse Asia)が10月22日から30日にかけて全国1800人の有権者を対象に実施した、2010年5月に行われるフィリピン正・副大統領選挙に関する世論調査の結果が発表された。結果は自由党から出馬するベニグノ・ノイノイ・アキノIII上院議員(大統領候補)とマニュエル・マー・ロハスII上院議員(副大統領候補)のペアが他の候補をリードしている。

大統領候補 支持率 (前回との差)

ベニグノ・ノイノイ・アキノIII上院議員 44% ( - )
Sen. Benigno “Noynoy” Aquino III

マニュエル・マニー・ビラールJr上院議員 19 % (- 6 )
Sen. Manuel “Manny” Villar Jr. with

フランシス・チズ・エスクデロ上院議員 13% ( +1 )
Sen. Francis “Chiz” Escudero

ジョセフ・エストラーダ元大統領 11% ( -8 )
deposed President Joseph Estrada

ノリ・デ・カストロ副大統領 4% ( -12 )
Vice President Noli de Castro

ギルバート・テオドロJr前国防長官 2% ( +2 )
resigned Defense Secretary Gilberto Teodoro Jr.

バヤニ・フェルナンドMMDA長官 1%
Bayani Fernando

エディー・ヴィラヌエヴァJesus Is Lord 教会代表 1%
Bro. Eddie Villanueva


副大統領候補 支持率 (前回との差)

マニュエル・マー・ロハスII上院議員 37%
Sen. Manuel “Mar” Roxas II

ローレン・レガルダ上院議員 23% ( +4 )
Sen. Loren Legarda

ジェジョマール・ビナイ マカティ市長 13% ( +1 )
Makati Mayor Jejomar Binay

ノリ・デ・カストロ副大統領 11% ( -4 )
Vice President Noli de Castro

ジンゴイ・エストラーダ上院議員 4%
Senators Jinggoy Estrada

ラモン・ボン・レヴィリァJr上院議員 4%
Ramon “Bong” Revilla Jr.

リチャード・ディック・ゴードン上院議員 1%
Sen. Richard “Dick” Gordon

ロナルド・プノ内務相 1%
Interior Secretary Ronaldo Puno


パルス・アジア(Pulse Asia)によって行われた世論調査の結果はソーシャル・ウェザー・ステーション(Social Wether Station :SWS)によって行われたものと、支持率については大きく異なるものの、候補者の順位については大きな違いは見られない。

前回の世論調査は8月に行われ、ノイノイ・アキノ候補は今回初めてリストに名前が載せられた。また、与党候補であるテオドロ候補は前回の0%から初めて2%の支持が得られた。

候補者の正式な届出は11月20日から12月1日の間に行われるので、まだ正式な選挙戦がスタートしているわけではない。

【出典】Aquino still overwhelming favoritePulse Asia
posted by philnews at 20:28 | Comment(4) | TrackBack(0) | フィリピン大統領選挙 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年11月16日

フィリピンの男女格差・ジェンダーの問題



世界経済フォーラム(WEF)による2009年の世界男女格差報告書(Global Gender Gap Report)が発表された。それによるとフィリピンの男女平等度は世界第9位。上位には北欧諸国が並んだ。

世界男女格差報告書は経済参加率と機会、教育達成度、健康と生存、政治的能力の4分野14項目を指数化したものを順位付けしたもので、それによるとフィリピンは経済参加率と機会が11位、教育達成度が1位、健康と生存が1位、政治的能力が19位となっている。

特に注目すべき項目は教育達成度において、小学校から大学までの全期間にわたって女性の就学率が男性の就学率を上回っており世界1位となっていること、そして、より注目されるのは、管理職に占める男女比が男性43%、女性57%と女性の方が上回っていて世界一位、また、専門職に占める男女比も男性37%、女性63%と女性が上回っていて、同じく世界一位ということだろう(注:世界ランクに関しては一定の基準を満たすと一位とされるので、本当にフィリピンが世界で一位というわけでもない)。

一方、北欧と比べて劣っているのは国会議員に占める女性の割合が2割に留まっていること、閣僚に占める女性の割合が1割に過ぎないことなど政治的能力の分野と、労働参加率が女性51%、男性82%と、女性の労働参加率が大幅に小さくなっていることが順位を押し下げている。

世界男女格差報告書ではこうした男女格差と経済競争力との間に相関関係があるという結論を統計的に導こうとしているのだが、グラフを見る限り、いくつかの貧しいイスラム諸国が男女平等度と国際競争力の両者ともに低いこと、そして、北欧諸国が男女平等度と国際競争力が共に高いということがわかるくらいで、男女平等度の高いフィリピンの国際競争力はきわめて低いレベルに留まっている。つまり、男女平等度と国際競争力の間に相関関係があるとする分析はきわめて恣意的だといえる。

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photo by counting chest bullets

さて、それにしてもフィリピンの男女平等度は高い。これは事実である。この原因には大きく2つあると考えられる。まず一つ目は、フィリピンがそもそも双系制社会だったことである。双系制社会では子どもは父親と母親双方の資産を男女に関わり無く均等に相続する。そもそもが男だから、女だからという区別が相続の段階にさえ存在しないのである。これは基本的に長男が一人で全財産を相続するものとされた日本のような社会規範と根本的に異なり、ここから派生する社会一般での「男だから」「女だから」という社会観念も異なるものとなったと考えられる。

そして2つ目がより重要なのだが、フィリピンでは男女格差以上に階級格差とでも呼ぶべき経済格差(貧富の差)が大きいことである。

男女格差報告書の中で、フィリピンでは管理職を占める女性の割合が男性よりも高いことが示されているが、では、管理職女性の家では誰が子どもの面倒を見ているのか?誰が家事を行っているのか?これはほぼ間違いなくヤヤやメイドと呼ばれるお手伝いさんであり、そのほとんどが貧しい家庭出身者だと考えて良い。これが日本だと、相当な上流家庭でなければメイドなど雇えない。しかし、フィリピンでは一定以上の中流家庭が普通にヤヤやメイドを雇用しているから、男女に関わり無く育児・家事から免れ、外で働ける。

つまり、フィリピンでは貧富の差を利用することにより男女格差を埋めている。それがフィリピンの男女平等の真実だ。

にもかかわらず、欧米を中心とする援助国はフィリピンに対してさえ男女平等を推奨している。例えば、フィリピンでは女性管理職の方が男性管理職よりも多い社会だと述べたが、そのフィリピンでさえ政府機関の一部には管理職登用にあたっての「女性優先ルール」が採用されていたりするのだ。もちろんこれは欧米諸国によって推奨されたものをフィリピンが採用したからだ。

また、援助プロジェクトでも男女格差解消を目的とするものが数多く実施されている。貧しい農村へNGOのスタッフがやってきて、「この村で男女格差解消プロジェクトを実施しましょう」なんていうのは日常茶飯事だ。なぜなら、そうしたNGOは国際機関から男女格差解消(ジェンダー)のための予算を獲得しているからである。

繰り返すが、フィリピンでは貧富の差を活用して男女格差を埋めている。にもかかわらず欧米諸国はフィリピンに貧困解消のための予算でなく、男女格差解消のための予算を配布しているのである。

ある人が抱える困難が、女性であるからなのか、貧困家庭に生まれたからなのか、それともフィリピンに生まれたからなのか。それを考えれば、必要なのは男女格差の解消なのか、貧富の差の解消なのか、国全体の経済発展なのかがわかるだろう。

【参考】World Economic Forum
posted by philnews at 21:11 | Comment(3) | TrackBack(0) | フィリピン | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする