フィリピンでは2010年の大統領選挙に向けて、様々な策謀が動き出している。
今回槍玉に挙がったのはアロヨ大統領の長男で、パンパンガ州選出の下院議員であるマイキー・アロヨ(Mikey Arroyo:1969年生まれ)である。
マイキー・アロヨ下院議員が132万ドル(1億2000万円)相当の不動産をアメリカに所有していることが明らかにされた。これはアロヨ議員の資産報告書に掲載されたものである。アロヨ下院議員は「資産の所有権は管理会社にあり、自分は20%の権利しか所有していない」と主張している。
しかし、アロヨ議員が下院議員となる2年前の申告では、彼は500万ペソ(1000万円)の資産しか所有しておらず、2004年に下院議員に当選後、2008年には9900万ペソ(2億円)を所有しているとなっている。果たしてこの1億9000万円もの資産増加は如何にして説明されるのか?
アロヨ議員はそれを「結婚式でのご祝儀と、これまで2回の選挙資金を蓄えたものだ」と語る。この説明が真実だとしても、果たして、これほど巨額の祝儀を大統領の息子が受け取ることに問題がないのか、そして、選挙資金の余剰を個人的資産として所有することに問題はないのかという疑問は残る。
一方、アロヨ大統領自身、大統領就任時(2002年)の申告された資産額6670万ペソ(1億3000万円)が2008年には1億7180万ペソ(2億5000万円)に増加している。
これらは全て、資産報告書で公開された額なので、実際に彼らがどれだけの資産を蓄えているのかは想像もつかない。
【出典】Mikey’s hideaway