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フィリピン英会話ネット
2009年09月24日

鳩山首相の温室ガス25%削減演説

「温室効果ガスを20年までに90年比で25%削減する」と鳩山由紀夫首相が国連演説で表明したが、何か、間違って受け止められているんじゃないだろうか?
<米大統領>温室ガス25%減「勇気を賞賛」
キャンベル米国務次官補(アジア・太平洋担当)は23日午後(日本時間24日朝)、ニューヨーク市内で記者会見し、「温室効果ガスを20年までに90年比で25%削減する」との鳩山由紀夫首相の表明は、首相が主張する「対等な日米関係」「自立した国家」を体現するものとの認識を示した。

 首脳会談に同席したキャンベル氏は、鳩山首相の削減目標表明について、「オバマ大統領が首脳会談で、指導力を発揮する決断を行った鳩山首相の勇気を称賛した」と明かした。

 そのうえで、「米国は燃料効率や省エネ設計などで日本から多く学べる」と強調。「対等な関係」の具体例に当たると強調した。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20090924-00000037-mai-pol

「温室効果ガスを20年までに90年比で25%削減する」と鳩山由紀夫首相が国連演説で表明したが、何か、間違って受け止められているんじゃないだろうか?

鳩山首相は確かに「温室効果ガスを20年までに90年比で25%削減する」とは言った。しかし、それと同時に「すべての主要国の参加による意欲的な目標の合意が、我が国の国際社会への約束の「前提」となります。」と条件をつけているのだ。

それを「勇気を賞賛」されても困る。アメリカは賞賛すればすむ立場じゃなくて、アメリカもこの目標に合意しなければいけない立場なんだから。

また、この演説はイギリスのブラウン首相からも称賛されているそうだ。
日英首脳会談:英首相「25%削減目標を称賛する」

鳩山由紀夫首相は22日夜(日本時間23日午前)、英国のブラウン首相と国連内で会談した。ブラウン首相は、国連気候変動サミットで鳩山首相が表明した温室効果ガス削減の中期目標「20年までに90年比25%」について「首相が踏み出された大きなステップを称賛する」と評価した。
http://mainichi.jp/select/seiji/news/20090924k0000m010062000c.html?inb=yt

称賛するならば、イギリスも今後10年間に90年比25%の削減をする用意があるのだろうか?

以下が、鳩山首相の国連演説の概等部分である。
国連気候変動首脳会合における鳩山総理大臣演説

<削減目標>

 まず、温室効果ガスの削減目標について申し上げます。

 IPCCにおける議論を踏まえ、先進国は、率先して排出削減に努める必要があると考えています。わが国も長期の削減目標を定めることに積極的にコミットしていくべきであると考えています。また、中期目標についても、温暖化を止めるために科学が要請する水準に基づくものとして、1990年比で言えば 2020年までに25%削減をめざします。

 これは、我々が選挙時のマニフェストに掲げた政権公約であり、政治の意思として、国内排出量取引制度や、再生可能エネルギーの固定価格買取制度の導入、地球温暖化対策税の検討をはじめとして、あらゆる政策を総動員して実現をめざしていく決意です。

 しかしながら、もちろん、我が国のみが高い削減目標を掲げても、気候変動を止めることはできません。世界のすべての主要国による、公平かつ実効性のある国際枠組みの構築が不可欠です。すべての主要国の参加による意欲的な目標の合意が、我が国の国際社会への約束の「前提」となります。

 なお、先ほど触れた国内排出量取引市場については、各国で検討されている制度についての情報交換を進め、特に、国際競争力への影響や各国間のリンケージを念頭に置きながら、議論を行ってまいりたいと考えています。

ちゃんと「すべての主要国の参加による目標の合意」が「前提」である
ことが伝わっていればよいのだが。

でも、どちらにしても実現不可能な目標なので、どういうつもりなんだろう?とは思うが。
posted by philnews at 16:30 | Comment(0) | TrackBack(1) | 国際 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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