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2009年11月19日

火遊び火災、7割はライターが原因 −ライター法規制へ?−

火遊び火災、7割はライターが原因

東京都の報告によると、過去10年間に起きた12歳以下の子供の火遊びによる火災のうち、7割以上はライターが原因で、5歳未満の子供の場合、死傷者が出る確率は8割に上るという。

13日に茨城・水戸市のアパートから出火し、2歳と1歳の幼児が死亡した火事でも、火元とみられる寝室にライターが落ちており、警察はライターでの火遊びが原因ではないかとみている。

こういった火災を防ぐため、東京都は18日、「ライターに子供が操作できない安全装置が必要」とする報告書をまとめ、19日にも消費者庁と経産省に新たな法規制を求める意見を述べる予定。
http://news24.jp/articles/2009/11/18/07148093.html


『ライター法規制を』 商品安全対策協が都に提言 火遊び火災多発受け

子どものライターの火遊びで起きた火災が多発している問題で、有識者でつくる都の商品安全対策協議会(会長・詫間晋平くらしき作陽大学教授)は十八日、 「子どもが簡単に操作できないようにする対策が早急に必要」として、危険なライターの法規制を国に求めるよう都に提言した。これを受けて都は、消費者庁や 業界団体に対策を要望する。

都によると、国内に出回るライターの約九割を占める使い捨てライターが対象。ライターの火遊びによる火災が都内で十年間に五百三十九件に上り、死傷者も多いことから、安全対策を協議会で検討していた。


このニュースだけを読むと、いかにも子どもの火遊びが火災を引き起こしているかのような印象を受ける。そして、その原因は使い捨てライターであり、新たな法規制の必要性にも頷いてしまいそうになる。

しかし、そもそも、子どもによる火遊びは火災の主な出火原因なのだろうか?

shukka genin01.jpg
出火原因

平成19年中の総出火件数5万4,582件のうち火遊びによる出火件数は1878件、全体の3.44%に過ぎない。出火原因として多いものは放火(6,558件)、こんろ(6,080件)、たばこ(5,707件)、放火の疑い(4,584件)の順となっている。(平成20年版 消防白書)

つまり、ここでわかるのは、子どもによる火遊びは主要な出火原因ではなく、むしろ大人のたばこの方がずっと火災の原因となっているということである。

では次に、そもそも火遊びによる出火は増加傾向にあるのか?という問題を考えてみたい。今は少なくても、今後、火遊びを原因とする火災が増加していくようなら、事前の対策の必要性もあるからだ。

risk0412-b.jpg
http://taishitsu.or.jp/risk/risk0412.html

「火遊び」の出火件数の暦年経過のグラフを見る限り、火遊びを原因とする火災が多かった70年代後半と比べれば、ほぼ3分の1程度に減少している。火遊びを原因とする火災が近年増加傾向にあるわけではないようだ。

もちろん、近年は少子化しているから、子どもの数自体が少なくて、火遊びによる火災も減少しているんじゃないか?との疑問も浮かぶ。そこで次に見ておきたいのが日本の子どもの数。

number of children.JPG
http://www.stat.go.jp/data/jinsui/topics/info169.htm

確かに70年代末の子どもの数が現在と比べるとずっと多いのがわかるが、それでもせいぜい1.5倍程度に過ぎない。

70年代は今と比べて子どもの数は1.5倍なのに、火遊びを原因とした火災の発生件数は3倍あったということになる。昔の方が火遊びも、それを原因とした火災も多かったことが伺われる(その頃はマッチを使ったかもしれないが)。


以上から、火遊びは火災の主要な原因ではないし、近年増加傾向があるどころか減少傾向にあるし、なおかつ、子どもの人口比に対する火遊びを原因とした火災の発生件数自体も減少していることがわかる。

冒頭のニュースから受ける印象とは大違いだ。

もちろん、割合は少ないとはいっても、火災をできるだけ防ぐこと、そしてライターが安全になること自体は歓迎すべきことだというのは言うまでも無いが、今回の報道に関しては、誰も反対できない課題を掲げて、判断に必要なデータを示さず、メディアを使った印象操作を行って法規制に持ち込むというやり方はあいかわらず変わらないようだ。


posted by philnews at 19:02 | Comment(1) | TrackBack(0) | 社会 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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