グリーンピースは日本では過激な環境保護団体として知られ、例年の捕鯨船の妨害、2008年には鯨肉の入った宅配便の窃盗事件まで起こしたことで知られる。
自分たちの基準での「正義」のためならば法を犯そうが、実力を行使してでも実現させて良いと考えるのは、如何にも暴力的な発想だ。NGOによるささやかな反抗という枠を飛び出して、世界中にネットワークを張り、ふんだんな資金力と組織力で企業・政府に圧力をかけ、聞き入れられない場合は実力行使に打って出る。
こうした行動に最も効果的な対処法は、メディアが彼らの活動を一切報道しないことだろう。そもそも彼らが過激な戦術を選択するのは、それによりメディアの目を引き、より多くの人たちに活動を見せることにある。多くの人が見れば、その中には支持者になって、資金援助を行うものも一定の確率で存在するからだ。
一方、フィリピンではグリーンピースは過激な活動は行っていないように見える。上の記事にあるように、被り物をして集まる程度のかわいいものだ。もし、フィリピンで実力行使でもしようものなら、その場で軍や警察、警備員または私設軍隊に撃たれるだろう。フィリピンでこそダイナマイト漁や森林伐採という環境問題が本当に深刻で、地球環境と人々の生活を直撃しているのだが。
だから、フィリピンでは純粋に良いことをしているNGOだと思われているようで、リチャード・グチャレス(Richard Gutierrez)やリカ・パラレホ(Rica Peralejo)といった人気俳優・女優がサポーターとして広告塔をつとめている。

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