ピッツバーグG20デモに2000人、逮捕者は15人
20カ国・地域(G20)首脳会合(金融サミット)の会場となっている米ピッツバーグで24日、G20に抗議する約2000人がデモに参加したが、商店の窓ガラスを割るなど一部が暴徒化した。
バンダナやゴーグルなどを身に着けたデモ参加者は、「資本主義に希望はない」などと書かれた看板を高く掲げて抗議した。
警察はデモ隊に向って1時間ほど拡声器などを通じ、解散するよう呼びかけた後、催涙ガスなどを使用する可能性を警告。デモ隊は警察によって別々の通りに分散させられたが、G20会場から約1.6キロ離れた場所で衝突が起きた。
デモ隊が瓶や石などを投げたため、警察は催涙ガスなどを使用した。警察当局の発表によると、深夜までに15人が逮捕された。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20090925-00000519-reu-int
ピッツバーグで行われるG20に反対するデモに2000人が集まり暴徒化したというニュースだ。
いつもながらの反グローバリゼーションを訴えるデモである。反グローバリゼーション派はたいがいの主張が支離滅裂だ。
例えば、グローバリゼーションによって途上国がますます貧しくなったという主張があるが、そもそも、中国、インドという最貧国が、いまや世界の中心の仲間入りするほどに発展したのはグローバリゼーションによるものだ。
フィリピンだって、90年代の経済成長は外国企業(主に日本)の進出によるIT関連機器の生産によってもたらされたし、2000年以降の発展はアメリカのコールセンターの進出によるところが大きい。もちろん、国の人口の1割が出稼ぎ労働で稼いでいるわけだから、この国がグローバリゼーションから受けている恩恵は大きい。
日本にいて、PCの前に座り、海外からネットで好きな商品を購入できるのも、ITとともに、グローバリゼーションのおかげだ。中国から安い製品が輸入されるようになり、先進国の労働者が失業したか?と言えば、逆に、中国への輸出も増加している。むしろ先進国の失業は、その国の経済政策がもたらしたものだろう。
まあ、一つ一つのことについては念入りに検討する必要はあるにしても、記事にあるように「資本主義に希望はない」と短略したことを主張するのが反グローバリゼーション派なんだから、その論理がどれほどデタラメかはわかるってものだ。
ちなみに、今、フィリピンから日本製品をネットで購入しようと思っても、なかなか海外発送してくれるショップはない。また、日本人がフィリピンやアメリカの銀行口座を持とうと思っても、そう簡単には開設できない。また、日本からの発送物をEMSでフィリピンへ送っても、税関で止められ、わけのわからない(法律で定められた以上の)関税を払わされることも多い。
どこがグローバリゼーションなんだか。
必要なのは、グローバリゼーションに反対することではなくて、むしろ、グローバリゼーションを個人のレベルまで推し進めることだろう。
こんにちは。G20が終わりました。鳩山さんは、G8をは無くすべきではないとの懸念を表明しました。私も、無くすべきではないと思います。このことに関してマスコミなどは、日本の埋没を懸念しているとしていますが、私はそうではないと思います。先進国と新興国とでは、経済的にも社会的にもこれからの課題が全く異なります。先進国では、豊かになってからのソーシャル・キャピタルの豊富な蓄積があります。これは、社会や実体経済に大きな影響があります。新興国は現在大急ぎで、先進国の経済・社会モデルを追いかけている最中です。新興国側でも、現状では先進国の課題など自分の身に置き換えて考えるなどのことはできず、ほとんど理解できないと思います。これは、個人におきかえると年収100万前後の人が、年収1000万前後の人の悩みを解決したり理解せよといわれているのに等しいものだと思います。ここに書いていると長くなってしまいます。詳細は、是非私のブログをご覧になってください。
コメントありがとうございました。お返事、大変おそくなり申し訳ありません。フィリピンの台風・洪水のことで頭が一杯になっておりました。
さて、いただいたコメント、まさにおっしゃるとおりだと思います。yutakarlsonさんのブログで述べられていたとおり、いくら中国、インドがGDPで見て先進国に並んだとは言え、一人当たりのGDPで見るとまだまだ先進国の10分の1です。
そのような国々と、一人当たりGDPが軽く1万ドルを超える国とでは将来に向けて必要なことなどもあまりにも違い過ぎます。また、多くの国の意見を取り入れる必要があるというならば、アジアにはAPECもありますし、世界レベルでは国連もあります。そうしたことを考えると、先進国の、先進国であるからこそ協調・調整が必要である場としてG8は意味があると考えます。
コメントありがとうございました。
おっしゃるとおり、国連における日本の立場は異常なほどにその貢献と地位が釣り合っていないと思います。
国連に対する最大の出資国でありながら、常任理事国でもないし、非常任理事国になるにも一苦労。そして、国連職員に占める日本人の割合など、どれをとって見ても日本は出資額相当の見返りは受けていないでしょう。
天空さんのおっしゃるように「出資額を調整しながら揺さぶる」くらいの外交に長けていれば今のような状況には陥らなかったのになあと、政府の無策なのか、国民性なのかを恨めしく思います。