原油価格がまた上昇してきている。
2004年から上昇を始めた原油価格は、2008年には1バレル当たり147ドルという信じられない高値を付けた。その後、世界金融危機で世界経済は破綻し、それに合わせて原油価格も崩壊した。
今では広く知られているように、この2008年までの異常な原油価格の高騰はヘッジファンドによる投機が原因だった。特に、アメリカのサブプライム問題(2006年には住宅価格の上昇率が鈍化し、2007年には住宅価格が下落を開始、同8月にはBNPパリバ傘下のファンドが資金凍結を行うなど問題が顕在化していた)が浮上して以降の上昇は、アメリカで株や住宅関連の投機先が一足早く崩れたことにより行き先を失ったマネーが流れ込んだのが原因だと言われている。このときは小麦やトウモロコシ等の穀物にも投機が波及して、世界は物価高騰の大混乱に陥っていた。
今となっては、あれも投機、これも投機と説明されているのだが、当時は、それを投機だと言い切る人間は少なかった。むしろ投機による上昇分は限定的とする意見のほうが主流だったと記憶している。
さて、再び原油価格が高騰してきた。
どうやら、金融恐慌後に各国政府が金融緩和を行い、市場へ放出されたマネーが再び原油等の商品市場へ流入しているようだ。せっかく政府が市場へマネーを流しても、有望な投資先が無い限り、無意味な商品市場へと流れ込み、商品価格を高騰させ、世界経済にマイナスの働きをしてしまう。
こうした、ほんの1年前に経験した過ちを世界は再び犯そうとしているのだろうか。
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